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製品事例
通信機器用深穴部品
こちらの製品は、耐薬品性と電気絶縁性が求められる環境で使用される硬質PVC(ポリ塩化ビニール)製の精密部品で、複合加工機(複合旋盤)を駆使して深堀切削と深穴加工を一体成形した加工事例です。
本製品の材質には、優れた耐薬品性と高い機械的強度を併せ持つ硬質PVCを選定しており、各種プラント設備や化学分析装置などの流体制御部、または高い電気絶縁性が要求される構造部材に最適です。加工においては、外形への深い彫り込み切削に加え、中心部への精密な深穴加工を組み合わせた難度の高い丸物形状となっています。特に、本部品は内部を別のパーツが移動する「摺動性」が要求される機能部品であるため、内径の寸法公差だけでなく、内壁面の平滑さ(面粗度)を極限まで高めることが必須条件となる仕様です。
硬質PVCは加工性が良好な反面、切削時の摩擦熱によって軟化・溶融しやすく、さらに深穴加工においては切粉(チップ)が穴内部に滞留することで、熱がこもり表面が荒れたり、素材特有の脆さからチッピング(微小な欠け)が発生したりするという技術的課題があります。ヤマデンでは、複合加工機を用いることで、外形から内径の深穴加工までをワンチャックの同一工程内で完結させ、チャック替えによる芯ずれや振動を一掃しました。さらに、深穴内部への確実なクーラント供給と、最適な彫り込みピッチ、回転速度のマスターコントロールにより切粉をスムーズに排出させ、摺動抵抗を最小限に抑えた均一で滑らかな内面粗度を安定して実現しています。
設計上の機能性を左右する微細な面粗度を高精度に制御することで、装置の動作安定性と部品の長寿命化という付加価値を顧客へ提供いたしました。